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 「今週の医療関係NEWS」 2007年4月8日-14日
生保不払い 支払体制に構造的欠陥 不払い防止策導入へ

生命保険各社で大量の不払いが判明したことは、これまでの生保の支払い体制に構造的な欠陥があったことを示している。生保はこれまで、請求があれば保険金を支払うとする「約款」を盾に、「請求がなかったものについての支払い体制が十分でなかった」(住友生命保険の横山進一社長)。契約者の立場に立ったサービスを行うための改革を本気で実行しない限り、失われた信頼回復は難しい。
 生保の構造的な欠陥は、大手生保の主力商品からもうかがえる。日本生命保険の「生きるチカラ」、第一生命保険の「新『堂堂人生』」、住友生命保険の「ライブワン」、明治安田生命の「L・A・」などは、死亡保障の主契約に、複数の特約を加えた「パッケージ商品」で販売されている。
 契約者にとって、一つの商品との認識が強いが、「約款」では、契約者が入院中に死亡すると、受け取る家族が死亡保険金と入院・手術給付金を両方もらうにはそれぞれ請求が必要だ。しかし、死亡保険金の申請に気をとられ、給付金まで頭が回らず、「もらいそびれている人は多い」(大手生保)。
 一般的なパッケージ商品には通院特約が含まれている。1回の入院で最長120日間、日額1万円が支払われるが、請求しなければ最大120万円の損だ。不払い額が多い3大疾病特約は平均300万円の保険金がもらえるが、それも請求して初めて実現する。
 生保は本来、契約者から請求を受けた場合、提出された診断書などから他の特約が支払われるかどうかを知りうる立場にある。それでも、これまでは「約款外のことで、問題はない」と主張してきた。しかし、契約者が請求を忘れたことによる不払いがここまで多い以上、生保の姿勢にこそ問題があるとの見方が広まっている。
 生保に比べ、圧倒的に専門知識が少ない契約者が、パッケージで購入した保険の請求を1回しかしないことは当然、考えられる事態。しかも、保険金を請求するのは身内が病気になったり、亡くなった場合がほとんど。国民生活センターは「身内が死亡し悲しんでいるときに、家族が冷静に複数の請求書を出すことは難しい」と指摘する。
 ここに来て、生保は「請求待ち」の不払いの防止に乗り出した。第一生命や住友生命などは、診断書の内容を入力すれば、契約内容と照らし合わせ、支払いの可能性があるものを探し出すシステムを導入。明治安田生命は、病名を担当者に言えば、支払い対象の可能性がある保険金・給付金の請求書一式を用意するサービスを開始した。また、第一生命は、最も数が膨らんだ通院特約について16日から、支払い管理体制が整うまで新規販売を停止すると同時に、契約者が保険金請求に必要な診断書の実費を負担する制度を導入する。
 スタンダード・アンド・プアーズの黒木達雄主席アナリストは「小さい字でぎっしり書かれた約款を全部読んで理解できる契約者はほとんどおらず、『約款に書いてある』ではすまなくなってきている。契約者保護の視点に立った経営に切り替えないと、生保業界の信頼は取り戻せない」と話している。
【4月14日 毎日新聞】



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